Englsh

製作者の自己紹介

 
  初めてクラリネットを手にしたのは中学校のブラスバンド。以来半世紀我が家の古女房より遙かに長いクラリネットとのおつきあいです。その間常に悩まされたのがリードです。
できのいいリードと悪いのを、幾ら見比べてみても違いが分かりません。楽器の指導書には繊維が真っ直ぐ通っている物、厚さの分布がなだらかで、左右対称が宜しい等と書かれていますが、ハッキリ言って見分けなどできません。結局は楽器に取り付けて試奏してみるしかありませんでした。
吹いてみて分かる顕著な違いの支配要素は一体何なのか。リード楽器演奏家にとって大きな関心事であり謎でした。サラリーマン時代は計測がらみの仕事をして いたこともあり、その支配要因を測る手段がある筈と思っていました。 いつか暇になったらクラリネットのリードなどに関して実験的な研究をしてみたいとア イデアを温めていました。 
 
会社員生活卒業を機に種々実験してみた結果、従来知られていなかった発見があり、新しいリード調整法を見出しました。 研究成果 を纏める意味でシングルリード検査装置として特許化しました。 新事実と新しい調整法を広く演奏家に知って貰うのに特許取得は有効だろうと考えたからです。 申請の際お世話になった発明協会の方から面白い内 容なので発明展に出してみたらと言われるまま出展した結果、都知事賞受賞という高い評価を頂きました。 こうなったらいよいよ“吹かずとも鳴りの善し悪しを 見分け、新しいリード調整法を施せる装置”「リードマイスター」を世に広めざるを得ないと商品化開発に踏み切った次第です。   
     
この間、受賞発明の内容を聞き つけた高知クラリネット協会の先生方などから、どんなことをするのかとの問い合わせを頂いたのを契機に、サンプルの調整返却ほか色々と情報交換や助言や励 ましを頂き、完成に漕ぎ着きました。 完成したリードマイスターを手にした方はその効果に感動して下さいます。使えば使うほどその良さが分かるとの感想を頂いています。
Wリード楽器演奏家がそうである様にシングルリード楽器演奏家も自らリードに手を加え自分の好みのリードに仕上げるのが当たり前になって欲しいと願ってい ます。リードマイスターがあれば簡単にできることですから。そしてシングルリード楽器演奏家の増加、広くは音楽の発展に貢献できればと考えております。 シングルリード研究室
花井 宏維〒171-0051
東京都豊島区長崎 2-30-2
mail :   hanai@reedmeister.jp